家族が介護するうえで1番悩むのは
『親(本人)の気持ち』と『子供(自分)の気持ち』
どちらを優先するのか?
ということ。
いろんな危機に直面する度に、この問いが浮かびます。
・親(本人)がやりたいことを優先してあげたい。
・嫌がることはしたくない、可哀想だから。
と長い間我慢して、自分の気持ちを押し殺してきたのではないですか?
親(本人)がやりたくないなら、自分が我慢するより仕方ないと諦めてしまってないですか?
親が元気な頃のこと、若い頃の思い出がよみがえりそんなことさせたくないと今を天秤にかけてしまう。
知らず知らずのうちに、介護疲れや精神的な負担が蓄積し、パンク寸前。
親も自分も共倒れになってしまうケースが少なくないです。
今この時も悩んでいる人がいるかもしれません。
例えば長い介護の間に、選択を迫られる場面があります。
・在宅で面倒を見るのか?
・施設に入所してもらうのか?
・はたまた通所に行ってもらうのか?
病気の場合は、
・手術をするのかしないのか?
・治療を続けるのか止めるのか?
など、何を選択することが本人も家族も納得がいくのか、非常に難しい問題です。
以前
『この治療をしてほしいけど、苦しい思いはさせたくない』
と結論を先延ばしにしている家族がいました。
そうこうしている間に、病気がどんどん進行し、看取りの段階に入ってしまったのです。
その家族は『もっと早く決断していれば・・』と大変悔やんでおられました。
それから私は、
時間は取り戻せないこと、
残されるのは家族であること。
を伝えるようになりました。
親(本人)のことを大事に思うのは当然のこと。でも、自分のことを消し去ってはいけない。
介護をする上で家族に大切にしてほしいことは
自分自身が後悔しないこと
悔いが残るかもしれないことは早めに決断しておく
ということ。
これだけは、心にとどめておいてほしいと願うばかりです。