step8.各事業所との契約 サービスの開始

介護保険制度

各事業所との契約

ケアプランが完成し、交付された後、介護サービスを利用するためには、各サービス提供事業者との間で契約を締結することが不可欠です。従来の介護保険制度の開始前までは、行政による「措置制度」が一般的でしたが、介護保険制度では利用者が自らサービスや事業所を選択し、契約を結ぶ形に変わりました。

契約の重要性 介護保険サービスは、利用者とサービス提供事業者間の「契約書」に基づいて提供されます。この契約により、双方がサービス内容、料金、解約条件などを確認し、合意を形成します。

訪問介護事業所
訪問介護事業所

サービス開始前にお時間を作っていただき、30分程度ご説明の時間をいただきます。

娘

そんなに時間がかかるんですね。

契約時の確認事項 サービス事業者と契約を締結する際には、以下の点を確認することが重要です

サービス内容: ケアプランに沿った具体的なサービス内容、回数、時間帯などが明記されているか。
契約期間: 特に居宅サービスの場合、要介護認定の有効期間に合わせた契約期間になっているか。
利用者負担: 利用者負担額(1〜3割の自己負担分)や、その他にかかる費用(交通費など)が明確に記載されているか。また、介護保険法に基づいた金額であるか。
重要事項説明書: 契約書だけでなく、「重要事項説明書」にて、運営規定の概要、勤務体制、苦情受付方法、緊急時の対応なども確認しましょう。

ケアマネ
ケアマネ

契約は1か所だけではなく、入れたサービスの事業所の数分だけ、この工程が必要になります。

例えば、訪問ヘルパー・福祉用具・デイサービス・訪問リハビリのサービスを入れた場合は以下の事業所との契約が必要となります。

  • 訪問介護事業所
  • 福祉用具業者
  • 通所介護事業所
  • 訪問看護ステーション

契約の注意点 介護保険の利用者は高齢であったり、認知症などの影響で判断能力が低下している場合があるため、契約内容を十分に理解できないこともあります。このような場合、通常は親族が代理で契約を結ぶことが一般的です。親族がいない場合は、法定後見人が契約を代理をすることもあります。

サービスが始まってから、『こんなはずじゃなかった」と慌てる方もいますので、契約手続きの際には、疑問点を解消し、納得した上で契約を結ぶことが重要です。

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キネコ

キネコと申します。
長年、福祉業界でケアマネとして働いています。現場で従事している人にしかわからない日々の仕事の魅力や苦労、やりがいなども発信していきます。

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